2009年01月10日

Goodbye Yellow Magic Submarine (05)

 そして、それが男共により、綿密に計算され、なんらかの目的を持って、意図的に発せられているに違いないと感じ始めていた。いま、目隠しされ口を塞がれた少年と僕の体は、すっぽりと不協和音の洪水が飲み込まれ、時折、パルスにより強い刺激が与えられている。そんな中で、少年の体は除々に硬直度を増し、手足の震えは増々大きくなってゆき、時折、ピョンピョンと不規則な間隔で跳び跳ね始める。
 僕は、そんな少年の姿を瞬きも忘れ、眺め続けている。この少年も踊っている。先程までいた大勢の少年・少女たちと同じようにこの少年も踊っているのだ。踊る。少年は狂い始めた機械のように踊っている。そして、ヘドを吐き出しそうになるくらい不快で耳障りだった不協和音は、いつしか僕の中に柔らかく溶け込み始めている。
 こうしている間にも、少年の踊りは一層激しさを増している。少年は、床に立つこともままならないといった具合に、大きく後ろに反り返ったと思うと、奇妙な形で前方に収縮し、宙に弾けるように転がり出すといった具合だ。
 まるで、壊れたおもちゃのように、あるいは、呪術よってのたうち回る狂人のように、彼の筋肉はばらばらにされ、それぞれが勝手気ままに動きだしているかのようだ。少年は、幾度となく執拗にその体を冷たいガラスの壁に打ちつけ、眩い光の氾濫する鏡の床にその姿が弾ける。

To be continued.


ランキングに参加しています!!
投票お願いします。↓
にほんブログ村 小説ブログ SF小説へ


posted by mac326 at 14:12| 🌁| Comment(0) | GYMS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。